不動産コラム

2023/04/17不動産コラム不動産ニュース解説
CHAT-GPTはとても便利

何かと話題の「CHAT-GPT」ですが、弊社でも鑑定評価などのため利用を始めました。これ、なかなか便利で、使い方によっては非常に有用なツールになります。

不動産の鑑定評価は、鑑定評価額が幾らになるか、という定量的数値ばかりに着目される傾向がありますが、そもそも定量的な結果を示すには、その数値の根拠となる定性的な情報が重要で、その定性的な情報を如何に定量的な分析につなげるかが大事になるわけです。
 この点、不動産に関する定量的な分析(多変量解析やデータマイニングなど)は、既にAIが活用されいろいろなツールが開発・提案されていますが、成功した例を聞きません。なぜなら、不動産の価格は、多くは定性的な事項(数値に現れない情報)から判断されているため、個々の不動産の価格をデータの解析からのみで求めるには無理があるためです。ケースシラー指数などを応用した、不動産の価格「動向」を示した統計などは既に開発され、さまざまな情報が公表されていますが、個の不動産の価格を厳密かつ正確に求められるようになった例は聞きません。

これに対しCHAT-GPTは、言語による定性的な情報を整理して「案」を提示してくれるので、価格判断の元になる基本的な情報を整理するのに有用です。
 たとえば、地名の由来とか、駅周辺に店が多いかとか、大きな家が多いか小さな家が多いかとか、戸建住宅が多いかマンションが多いかとか、AIの「主観的」な情報ではありますが、AIなりの考えを示してくれます。もちろん、誤字・脱字なく(これが便利)。

当然ながら、情報の正確さには疑問があり(誤った回答もありました)、AIの出力結果をそのまま鵜呑みにしてはいけないのですが、多くの人が認識している情報を"なんとなく"整理してはいるので、不動産を調査する入口の段階で、基本的な事項を洗い出すには有用です。またこのAI、誤った回答に対して誤っている旨を伝えると、正しい情報に更新して"反省"するらしく、多くの人が使うにつれてより賢くなってゆく、という仕組みがあるようです。

いずれにしても、不動産の鑑定評価には非常に助けになるツールだということがわかりました。これからもCHAT-GPTを有効に使って行きたいと思います。

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